古典

善悪の彼岸の動物たち――芥川龍之介「羅生門」

芥川龍之介「羅生門」を読んでいると、たくさんの動物たちが出てくる。例えば蟋蟀や、鴉や、「狐狸」。しかし、そうした動物たちは、例えば羅生門に死体をついばむために集まり糞を残していた鴉は「刻限が遅いせいか、一羽も見え」ず、風が夕闇とともに吹き…

Google Earthで『土佐日記』を追う

暇つぶし、ではなく教材研究の一環として、Google Earthで『土佐日記』に登場する地名をチェックしてみた。そんなに凝ったものではないし、旅程は教科書や資料集なんかにも図入りで載っていて、特に新たな発見があるわけではないのだが、行ったことのない土…

塾講師が勧める学習法まとめ:高校国語古文編

はじめに→古典学習について過去に書いた文章。理論上、古文常識、古文単語、(敬語)、文法の順に土台となる。その上で主語を見破る力を身につければ古文は読める。が、音読や通釈など、学校でやるような地道な学習による古文慣れも、間違いなく影響する。古…

受験記:古文の学習について(漢文について追記)

「古文は外国語」という人がいるが、まずそれは嘘だ。古文はあくまで昔の日本語である。間違えてる人を何人も見てきたが、受験古文でするのは「日本語訳」ではなく「現代語訳」である。古文と現代語の間には確かな繋がりがある。英語の学習のように単語帳や…

『竹取物語』

竹取物語(全) ビギナーズ・クラシックス 日本の古典 (角川ソフィア文庫) 作者:角川書店 発売日: 2012/11/05 メディア: Kindle版 男もすなる日記といふものを・・・・・・といえば紀貫之の土佐日記ですよ。紀貫之は竹取物語の作者なんじゃないかって説があ…