『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』

 

#1 超平和バスターズ

#1 超平和バスターズ

  • 発売日: 2015/12/18
  • メディア: Prime Video
 

 

 

今更ながら見ましたので感想。書き散らします。

感想……ぶっちゃけ後半二、三回涙出てきて、ああ俺アニメで泣けるんだって、思いました。萌えさせて泣かすという、最近の泣ける系の王道ですね。アニメは音声もあってもらい泣きを誘いやすいので、本当泣かせるのに最適なのではって思います。実写より泣けるのは単純に好みの問題なのかもしれないですけど。

あの花、内容の話をすると、決して完璧というわけではないなと思います。めんまの死に方がただのドジだったのには拍子抜けでしたし、ぽっぽの扱いは雑だし(仲間たちが責め合うシーンでいきなり叫び出した内容に取って付けた感が)。そもそもゆきあつの女装だって突拍子なさすぎる(ギャグっぽすぎる)。
最後も、なんとなく不完全燃焼な感じがして、無理やり視聴者泣かせて物語を閉じた、という感じがします。構成が甘いというか、いろいろなところに一貫性のなさ、矛盾、後付と感じる部分があったように思います……。めんまの願い事がじんたんにしか関わらない些細なことだったというのも……じんたんを泣かせるとか、めんま一人でもでき(ryと思ってしまいました。最後のかくれんぼってのは良いなぁと思いましたが、あれもう少し尺があっても良かったのでは。あと、最後をかくれんぼにする必然性もっとあって良かったんじゃないのかなとか思ったり。そういった微妙なところを無理やり涙で覆い隠した感じがあるなぁと思ってしまった。
影のヒロインあなる周りは好きです。援交の噂がたった教室のシーンとか、僕らのやりたいことをやってくれるじんたんかっけーんすよ!
ラストのめんまからの「みんな」の本質を見抜いたあの手紙もいいですよね。あんなの貰ったら泣くしかないですよ。貰ってない僕も泣きましたからね。
不完全燃焼と書きましたが、狙われたものなのかもしれないですね。花火の打ち上げというありがちなクライマックスで物語を閉じずに、「みんな」と視聴者をあえてもやもやな気分に引きずり込んだのかも、と。その後の再点火が「みんな」の告白大会とかくれんぼでしょうけど……あっという間だったなぁ……。

あと、さらに個人的な話で。言われているほどノスタルジーは感じなかった(悪口ではないです。個人的な感想)。というか、ノスタルジー物ではないのではないか。
僕がノスタルジーを感じるのは、僕の子供時代よりももっと昔、僕の生まれる前の時代に対してであって(昭和ノスタルジーってやつ?)、一種の懐古主義なのでしょうが、自分の子供時代は現代的すぎて、単純に昔こんなのあったなー懐かしいなーと思うことはあってもノスタルジーと呼ぶほどの感情にはならないのです。ある程度都会っ子だとそうなんじゃないかなぁとも思います。秘密基地とか、作ったことないしね。ポケモン金銀とか、今でもたまにやるし()。平成はまだノスタルジーの対象とならないのです、僕の中では。みんなはどうなんだろう。
自分の体験していない時代が懐かしいってなんか不思議ですよね。いろんな批評家がここらへんについていろいろ書いている気がしますが今のところ触れたことなくて……い、いつか読もうと思う。

と微妙なことばかり書きましたが、あの花すげーおもしろかったです。じんたんかっこいいし、めんまもあなるもかわいいし、涙も流せる心地よいアニメだと思いました。埼玉人にとって秩父は非常に身近な土地で(小中高と校歌に登場した!)、武甲山とかセメント工場とか西武秩父駅とか飯能駅とか一目でわかる程なので、そういうのもすごく楽しかった。今度聖地巡礼してきます。